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新潟県中越地震から23日で5年となるのを前に、全国の地方議員や国会議員約160人が「全国災害ボランティア議員連盟」を結成する。阪神大震災や福井豪雨などの被災地支援にかかわった議員が超党派で集い、緊急時にボランティアが活動しやすい環境づくりを国や自治体に働きかける初めての試みだ。
 発起人の一人、細川かをり福井県越前市議(49)=無所属=は小学校教員だった04年7月、福井豪雨で自宅が浸水する被害に遭った。家が土砂で埋まり途方に暮れる教え子や家族に直面し、ボランティアの統括役などを約1カ月務めた。
 各地から訪れたボランティアは延べ約6万人。97年に起きたタンカー重油流出事故をきっかけに、県がボランティアを迎えるための基金を創設し、これがスコップなどの道具や飲み水を確保するのに役立った。
 同様の仕組みがある自治体は少ない。細川市議は「あの経験を他地域と共有したい。国が基金整備を支援できないだろうか」と議員連盟の必要性を感じた。共に活動した東角操(ひがしかどみさお)福井県議(51)=自民=や、中越地震でボランティア経験のある新潟県内の町議らと昨秋から話し合い、設立にこぎつけた。
 中越地震で被災した旧山古志村(現長岡市)の村長だった長島忠美(ただよし)衆院議員(58)=自民、北陸信越ブロック=にも参加を打診し、快諾を得た。会長に就任する予定の長島氏は「被災者の気持ちを広く伝えるのが議員の仕事。災害はいつ、どこで起きるかわからない。全国で同じ問題意識を持ち、連携することは重要だ」と期待する。
 鈴木利信兵庫県高砂市議(49)=無所属=は8月、豪雨水害に襲われた兵庫県佐用(さよう)町で、初めて本格的な災害ボランティアに携わった。豪雨から3日後の朝に町を訪れると、救援拠点になった施設の前に数十人のボランティアが集まっていた。「阪神大震災でお世話になったから」。県内の参加者からそう聞き、感激した。
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