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沖縄県沖縄市の泡瀬干潟で国、県、市が進めている埋め立て事業について、東門美津子市長が土地利用計画の見直しを進めることで、事業継続を目指す考えを固めたことが25日、関係者への取材で分かった。同事業では福岡高裁那覇支部が「経済的合理性」がないとして、県と市に予算支出の差し止めを命じる判決を出しているが、計画見直しなどのための調査費支出は認めており、経済的合理性のある計画を作れば上告をしないでも継続は可能と判断した模様だ。
 関係者と最終的な協議の上、週明けに記者会見して発表する。
 同事業は、国と県が約489億円をかけて干潟とその周辺を埋め立て、県と市が300億円以上の予算を投じてリゾート地として開発する計画。政府で事業を担当する前原誠司沖縄担当相は計画の採算性を疑問視し、高裁判決と地元の意向を踏まえて事業継続の可否を判断する考えを示しており、前原氏の対応が焦点になりそうだ。
 東門市長は25日に市幹部と対応を協議。15日に出された高裁判決では、土地利用計画の見直しと、埋め立て免許の変更に必要な調査費と人件費の支出が認められており、経済的合理性のある土地利用計画が策定できれば、埋め立て免許を変更して事業を継続できる余地があると判断した模様だ。
 上告するかどうかについては、同判決が予算支出の差し止めを命じる根拠として「市の土地利用計画の全容が明らかでない現段階では、経済的合理性が認められない」と利用計画が明らかになっていないことを挙げている。しかし、新たな土地利用計画の策定にはなお時間がかかるため、上告は見送る方向で調整している。
 県も市側に同調し、当面は計画見直しの行方を見守るとみられる。
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