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自民党は6日、執行部の新体制を正式に決めたが、9月28日の谷垣総裁就任から決定までもたついたことや人選を巡り、党内からは不満の声も出ている。「衆参一体の党運営を図り、選挙に勝つという体制を作っていきたい」
 大島幹事長は6日の役員会後の記者会見で、新体制の狙いをこう説明した。
 幹事長代理は従来の1~2人から6人に増員。選挙、政策国会、組織、報道をそれぞれ担当させ、幹事長を中心に参院選戦略を練る体制を整えた。参院からも2人を初めて起用した。
 政調会長代理も、鴨下一郎元環境相と、参院政審会長に内定した林芳正前経済財政相を充て、従来の1人から、衆参2人体制とし、参院重視を示した。
 国会論戦への備えでは、各部会長に衆参の委員会理事を兼務させ、政策決定と国会対策の一元化体制を敷き、「影の内閣」にあたる「政策委員会(仮称)」を設置。鳩山首相の偽装献金問題の調査を行ってきた村田吉隆前国会対策筆頭副委員長を情報調査局長として、追及への布石も打った。
 ただ、党三役と幹事長代理は伊吹、麻生両派を除く各派に割り振られ、衆院10人の副幹事長には二階派を除く各派から起用。「谷垣総裁の指導力が見えなかった」との声も出ている。
 若手では、遊説局長に菅原一秀前副幹事長(衆院当選3回)を充て、局長代理に小泉元首相の次男で、先の衆院選で初当選した小泉進次郎衆院議員と産休中の小渕優子前少子化相(同4回)を起用した。しかし、先の総裁選に出馬した河野太郎元法務副大臣は国際局長、西村康稔前外務政務官は政調副会長兼「政策委員会」事務局長への起用が固まったが、主要ポストへの抜てきとは言い難く、若手からは「人事に1週間もかけ、結局はベテラン中心、派閥均衡型だ」と反発も出ている。
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